一般的に市販されているゴマ(胡麻)には、「白ゴマ」「黒ゴマ」「金ゴマ」があります。
スーパーなどで見かけるのも確かにこの3種類かも・・・。
これらの違いは、種子の外皮の色の違いによって分けられたもので、品種による分類でありません。・・・とすると、この3種類のゴマ(胡麻)、色だけ違うのかな?と素朴な疑問がわいてきますが、それはそうでもなさそうですよ。
産地はちがうの?
日本で消費されているゴマの99.9%は輸入ものなのですが、それぞれのゴマの生産地は異なっています。0.1%の希少な国産ゴマでさえ産地の違いはあるようです。
白ゴマ | 黒ゴマ | 金ゴマ | |
---|---|---|---|
産地 | 東南アジア・中南米・北アフリカなど世界各地 | 中国や東南アジア(ミャンマー産が多い) | 地中海沿岸(トルコ産が有名) |
日本での主な産地 | 鹿児島県 ※日本での生産量1位 |
鹿児島県、沖縄県 | 茨城県、京都府、鹿児島県 |
栄養成分はちがうの? 特徴は?
白ゴマ・黒ゴマ・金ゴマは、含まれる量の違いは若干ありますが、栄養成分はほとんど同じ。
ただ、その含まれる微妙な成分の違いによって、風味や味わいには特徴が生まれ、それぞれの個性がでるので、おすすめの使い方も変わってくるのです。
その成分の違いや特徴はこんな感じ。
白ゴマ
・見た目が白い。
・黒ゴマと比べると脂質が若干多い。
・色素成分が混ざることがないので加工品にもよく利用される。ごま油の原料。
黒ゴマ
・見た目が黒い。
・ポリフェノール「アントシアニン」が多く含まれている(抗酸化作用・目の機能向上が期待)。
金ゴマ
・見た目が黄色〜茶色、金色に近い。黄ゴマ・茶ゴマとも呼ばれる。
・白ゴマよりもさらに脂質が多い。
・フラボノイドが含まれている(抗菌作用が期待)。
・生産量や輸入量に希少価値性があり、他のごまと比べ高価。
味わい・風味のちがいは? おすすめの使い方は?
ちなみに、ゴマの主成分とも言える脂質。3種のゴマにはその脂質量に若干の違いがありますが、ゴマ(胡麻)は脂質量が多いほど、風味が芳ばしく豊かになるんです。なので、脂肪分だけでみてみると、
風味・旨みがあるランキングは、 金ゴマ > 白ゴマ > 黒ゴマ
ですが、黒ゴマには他のゴマにはない味わいがあったり、生きる使い方があったり、それぞれのゴマのおすすめの使い方を知っておくと、より美味しくゴマ(胡麻)を取り入れて、楽しいゴマライフが過ごせるかも。
万能選手の「白ゴマ」
・苦味などの成分が少なく、ほのかな甘味があり控えめな味。
・香りも穏やかなので、他の食材の風味を邪魔することなくどんな料理とも相性よし。
・色も白く、食材の色を汚さないので素材を活かす料理に重宝。
【おすすめの調理法】
・和食、洋食、中華など料理全般。
・ごま豆腐や白和え、ドレッシング、つけだれ、和え物など食材を選ばすオールマイティー。
【使い方】
生のまま、いりごま、すりごまや練りごま。ゴマ油の原料としても。
香りが強い「黒ゴマ」
・他と比べて香ばしい香りが強く、コクと少しの苦味。
・油分が一番低く、味にコクがあり、洋菓子・和菓子にも重宝。
・黒い色が料理に付くことから、彩りを付けるために使われることも。
【おすすめの調理法】
・春菊やセロリのような香りの強い野菜のごま和えや風味の強い食材には相性抜群。
・黒ごまプリン、お団子の餡など、スイーツに大活躍。
・ごま塩、和菓子、パンなどのトッピングや料理の色づけにも。
【使い方】
生のごま、いりごま、すりごま、練りごま。最近は黒ごま油も流通。
濃厚な味わいの「金ゴマ」
・ごま本来の旨味やコクが強く、香りも他より抜きでて高く、濃厚な味わいが特徴。
・油分が一番高く、うまみや風味が良い。
・高級とされることから、料亭料理などで応用されることも。
【おすすめの調理法】
・白ごまと同様に、タレやドレッシングや煮物やきんぴらなどに最適(色の調和も良い)。
・シンプルに、毎日のあたたかいごはんのふりかけにもおすすめ。
【使い方】
生のごま、いりごま、すりごま。
※どのゴマも外皮が固く、そのまま食べると消化されず体外に排出されてしまうので、食べる時はすりゴマにしたり、煎りゴマにするのがおすすめ。
今日もゴマ(胡麻)を食べてお元気に。